2024年2月25日、国公立大学の二次試験・前期日程試験が行われます。
この日に向けて、お子さまは時間を惜しみ、備えて来たでしょう。そしていよいよその努力が試される時がやって来るのです。
受験生のお子さまをお持ちの親御さんにおかれましては、ここまでお子さまのサポートお疲れさまでした。
紆余曲折があったご家庭、いろいろなことを乗り越えてきたご家庭、大学受験を機に親子の絆を確認できたご家庭とさまざまでしょう。
あともう一息です。お子さまのために全力でいきましょう。
とはいえ、二次試験直前は、共通テストに続いて、大きなプレッシャーが襲ってくる嫌な時期でもあります。
とくに勉強が遅れているお子さまは焦りもでてくるかもしれません。
この記事では、そのような重要な時期にお子さまがやるべき事とやるべきでない事について解説します。
二次試験とは?
国公立大学の受験は、「一次試験」と呼べるもの(実際はそう呼びません)が共通テストでした。
そして、二次試験は、志望する大学が独自で作成した入試問題を解く形式であり、記述式ですので、かなり応用力が必要な問題が出題されるという特徴があります。
ただし、共通テストと違い、科目数はずっと少なく、2~3教科となりますが、生半可な準備では太刀打ちできません。
また、配点も二次試験の得点が高めに設定されている大学も多く、場合によっては共通テストの点数を軽くひっくり返されるケースも出てきます。
それだけ予断を許さない試験となるため、受験生としてはかなりプレッシャーの伴う試験となります。
また、二次試験では実際に志望する大学まで行って受験をしますので、場所によっては慣れない「旅」もする場合もあるでしょう。
それも新鮮な経験と楽しめればよいのですが、普段利用しない路線、滅多に乗らない乗り物を利用し、ホテルに宿泊、地図を頼りにその土地の公共交通機関を利用して大学へ向かう。
そして、肝心の試験でいい結果を出す。
これらを難なくこなさなければなりません。
二次試験直前でお子さまがするべき事
二次試験直前では、二次試験を最高のコンディションで受けるためのさまざまな取り組みが必要です。それを述べていきます。親御さんは、これらのことが守れているかをご確認ください。
生活のリズムを規則正しくする
よく言われるのが、「入試は午前中から昼にかけて行われるから、その時間帯に最高の力が出せるようにリズムを作ろう」ということです。
最高のパフォーマンスを出す秘訣は、体のリズムが機能していることです。
このことは、逆をいえば、入試直前に夜遅くまで詰めてがっつり勉強をすることは逆効果だということです。
定期試験前の一夜漬けみたいな感覚で入試に迎えるはずがありません。
試験範囲はずっと広いですから。
そもそも入試前に詰込み型の勉強をしている時点で、受験勉強が身についていなかったということを言わざるを得ません。
二次試験の前2~3日間は、軽く内容の確認をする程度で、コンディションを整えることに集中をして欲しいです。
過去問の最終確認をする
最善の準備によって、受験に臨む意味でも、最後まで受験科目の対策は行っていきましょう。
けれども、直前となると、体のリズムを崩してまで無理をしてはいけません。
あくまでも最終確認のレベルの学習を行いましょう。
意外と直前に見たものが試験に出るということはあるものです。
また、時間の感覚をしっかり身につける訓練もしておきましょう。
10分、20分、あるいは1時間などの時間を、時計を見ずにおおよそ計れるような感覚を身につけるようにすると、試験に役立ちます。
体調管理を徹底させる
受験で一番マズいのは、体調を崩してしまい、最善の力を出せないことです。
そのためにも体調の管理はぜひ行わなければならないことでしょう。
それを実現する方法は以下のとおりです。
睡眠
十分な時間、睡眠をとるようにしましょう。
睡眠の役割は、1つは体の疲れをとることにあるのですが、もう1つ重要なこととして、「記憶の整理」があります。
人間は忘れる生き物です。
そのように体ができていなければ、脳に記憶をする一方となり、フロー状態になってしまいます。
脳の働きをスムーズにするために、脳にしまい込んだ記憶を整理する必要があります。
それは睡眠時間中に行われるのです。
強度の弱い記憶は最初のうちはリセットされるのですが、記憶が強度されるようになると、必要な記憶が選別され、徐々に忘れない場所へしまい直されていきます。
それが「やっているうちに覚えるようになる」という現象なのです。
ですから、よく眠れなかった次の朝は、頭の働きが悪いというのもうなずけると思います。
そのように重要な睡眠の質を良くする必要があります。
よく言われるのは、寝る前にスマホやパソコンを扱わないということです。
最近はPCやモバイルによる教材を、高校生は学習時に使用することがありますので、夜遅くまで勉強することの弊害が、その点でもあるのです。
食事
最高のコンディションを作るためには、栄養がバランスよく取り入れられた状態も必要でしょう。
食事の質が、その後のパフォーマンスを良くします。
親御さんがお子さまのためにサポートできることで大きいのが、食事の準備ではないでしょうか。
とくに受験のために頭のはたらきを良くする食べ物や、精神的な安定につながる食べ物を取り入れましょう。
ここで、私が書店で見つけた本を紹介します。
「奥薗壽子(おくぞのとしこ)の赤本合格レシピ」です。
なぜか学参のコーナーにさりげなく置かれていました。
見た目がまさに赤本。
出版社も赤本を出している教学社という徹底ぶりです。
大学に合格をした学生の声を聞き取り、彼ら彼女らが何を食べてきたのかをまとめ、栄養学の視点で選ばれた56品のレシピが紹介されており、合格者の声や栄養学的なアドバイスや豆知識もふんだんに盛り込まれた本です。
魚、魚、魚!!
わかったから!自分で買えよ!
適度な運動
そして、体のコンディションを良くする方法として他にも「適度な運動」が挙げられます。
家の周辺をジョギングをしたりウォーキングをしたりするのも良し、軽く筋トレをするのも良しです。
とくにスポーツ系の部活動をしていた人は、体が鈍ると本調子でなくなるでしょう。
適度な運動のメリットは以下のとおりです。
- 脳の神経細胞が活性化する
- 脳の血流が良くなる
- ストレスが軽減される
- 集中力を高められる
- 記憶力の強化ができる
運動にはいろいろなメリットもあるんですね
運動を積極的にすると、頭にも良いというのが意外だと思うけどね
受験に必要なものを準備する
勉強もさることながら、受験に必要なものの準備を荷造りしておきましょう。
次のものが必要になりますので、チェックをしてみてください。
お子さまが気づいていないようであれば、「◯◯は必要なの?」と聞いてみましょう。
- 受験票
- 筆記用具
- 時計
- マスク
- 手指消毒液
- 参考書・単語帳など
もし宿泊や公共交通機関を利用するなら、さらにそのチケット、着替えなども必要な場合もあるでしょう。
また、気持ちがせると、ものをどこかに置いてしまったり忘れたりしてしまいますので、ものの管理には十分に気をつけて、落ち着いて行動しましょう。
受験票や筆記用具なんかを忘れると詰むので注意です
まとめ
国公立大学を目指すお子さまにとって、二次試験は最後の踏ん張りの場であり、かなり緊張が強いられる場面です。
それまでの間、多くの努力や苦労を重ねてきたことでしょう。
親御さんとしては、「ここまで頑張ってきたね」という思いで、さりげなく力づけて送り出してください。
そうすれば、きっと力を発揮してくれると思いますし、少なくとも納得のいく受験ができるのではないでしょうか。
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