MENU

大学受験に有利?不利?部活動参加の9つのメリットと6つのデメリットを徹底分析

club

新年度になり、リフレッシュした状態で新しい学年が始まりました。
この春新しく高校生活をお子さまが始めたというご家庭もおありでしょう。おめでとうございます。3年間の高校生活が実り多きものとなりますよう、願っております。

さて、高校生活といえば、部活動のウェイトが大きく、またそこで培われるさまざまな「実」が、その先の世界で役に立つことも多いでしょう。
しかし一方で勉学に集中したいというお子さまや、自分の自由な時間を取られるのが嫌だから部活動はしないというお子さまもおられることでしょう。

今回は部活動をすることのメリットとデメリットについて、そしてそれが大学受験にどう影響するのかについて紹介します。

新入生のみなさんやその親御さんは、こちらの記事を参考になさってください。

目次

現高校生の部活動の実態

大学受験を控えた高校生にとって、部活動への参加は大きな課題となっています。高校生の部活動参加率は約70%と、依然として高い水準にあります。

(出典 SHIBUYA109 lab. 『Z世代の部活動に関する意識調査』)

一方で、部活動と受験勉強の両立に悩む高校生も少なくありません。部活動に参加している高校生の約6割が「部活動と勉強の両立が大変」と考えています。

このように、大学受験を目指す高校生にとって、部活動への参加は大きな影響を及ぼすことが分かります。では、部活動にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

部活動参加のメリット

部活動に参加することには、多くのメリットがあります。次にそのメリットについて紹介します。

1. 学習意欲の向上

部活動を通じて目標を持つことで、勉強への意欲が高まります。目標達成に向けて努力する過程で、自己肯定感や達成感が得られ、学習意欲の向上につながります。

2. 集中力の向上

部活動では、長時間にわたる練習や試合への集中力が求められます。この集中力が、勉強にも活かされるのです。

3. 時間管理能力の向上

部活動と勉強の両立には、優れた時間管理能力が必要不可欠です。この能力は、受験後の大学生活や就職活動でも役立つでしょう。

4. コミュニケーション能力の向上

部活動では、仲間との協調性や指導者とのコミュニケーションが重要になります。これらの経験は、受験後の就職活動にも活かされます。

5. 精神的ストレスの解消

部活動は、受験ストレスを解消する良い機会となります。運動や仲間との交流によって、心身ともにリフレッシュできるのです。

6. 体力の維持

部活動で鍛えられた体力は、長時間の勉強にも耐えられるようになります。健康的な生活習慣の維持にも役立ちます。

7. 大学の評価向上

部活動での実績は、大学入試の評価につながります。特に、全国大会出場や優秀な成績を収めた場合は、特別推薦の対象にもなり得ます。

ブログ主

大学入試と部活動との関係について、後日調査書の説明のときに詳しく解説します!ちょっとだけ後述していますが…。

8. 特別推薦の可能性

部活動での優秀な成績が、特別推薦の対象となる可能性があります。これは、受験戦争の激しい現代において、大きな武器となるでしょう。
たとえば試合やコンクールの会場に、大学の関係者の方が来られていて、パフォーマンスの良かった生徒が見つかれば、「うち(大学)を受けない?」と声をかけられることもあります。
そのときは大学の特別推薦(スポーツ推薦・文化推薦)の可能性があるでしょう。

9. 将来の就職に有利

部活動での経験は、就職活動においても高く評価されます。リーダーシップや協調性、粘り強さなど、多くの企業が求める資質が身につくのです。
とくに企業は、運動クラブ経験者を優遇する傾向があります。

部活動参加のデメリット

多くのメリットをもつ部活動ですが、同時にデメリットも存在します。それでは次にそれについて紹介します。

1. 勉強時間の減少

部活動に時間を取られ、勉強時間が減少する可能性があります。これにより、基礎学力の不足につながる恐れがあります。
日々の練習もさることながら、試合やコンクールなどへの参加を授業よりも優先することで、授業を受けないという場合もあります。

2. 学習習慣の乱れ

部活動と勉強の両立が難しく、計画的な学習習慣が身につかない可能性があります。

3. 精神的ストレスの増加

部活動と受験の両立で、精神的ストレスが高まる可能性があります。過度のストレスは、学習意欲の低下や健康面での悪影響を及ぼします。

ペンタ助手

特に完璧主義な人は注意です

4. 基礎学力の不足

部活動に時間を取られ、基礎学力が十分に身につかない可能性があります。受験に必要な基礎学力の習得が困難になるのです。

5. 大学の評価低下のリスク

部活動に時間を取られ、学業成績が低下する可能性があります。これにより、大学入試の評価が下がる恐れがあります。

6. 進路選択の制限

部活動に専念するあまり、進路選択の幅が狭まる可能性があります。受験に必要な科目の履修や、多様な進路選択ができなくなるのです。

最近の統計からみる部活動の影響

2020年の調査では、部活動に参加していた受験生の大学合格率が、そうでない受験生に比べて5%高いことが明らかになりました。また、同調査では、部活動に参加していた学生の就職率が10%高いことも分かっています。

これらの統計から、適切な部活動参加が、受験と就職の両面で有利に働くことが示唆されます。ただし、部活動参加のデメリットにも十分注意を払う必要があります。

ブログの主の教員経験から言える、部活動にまつわるアドバイス

部活動は高校生にとって大きな、高校生活の大部分を占めるものです。仲間とのつながりもでき、自分の好きなことを極められます。

だからこそ、ブログの中の人は教員時代ずっと、部活動と勉学との両立をうまく図ってもらいたいと思ってきました。25年間の教員生活の中で見てきた、部活動に関してのコツを伝授します。

勉強できての部活動と心得ること

高校ではいわゆる落第があります。
1科目でも最低水準の成績が取れなければ、進級ができないルールとなっています。この措置のことを「原級留置(げんきゅうとめおき/げんきゅうりゅうち)」といいます。

私の教師生活の中で、原級留置となった生徒は100%学校を退学しています。

この前まで同学年の仲間と過ごしてきたのに、次の春からは皆が先輩になってしまうわけですから、それは居づらいですよね。病気で欠席数がかさばったケースは除外してです。

また学校によっては、学年の後半で学業成績が悪い、つまり赤点の心配が出てきた科目を抱えた生徒は、部活動顧問の先生の独断で、定期試験前に特別に部活動を許さず、勉強をさせていたところもありました。

さらに勉強が苦手な生徒が、あるテストで壊滅的な点数を取ってしまったため、家族会議が開かれた結果、親からは「今度の定期試験で◯点いかなかったら、部活は辞めさせる」と決まってしまい、本人はもとより担任・教科担当・部活動顧問が一丸となって、本人に勉強を仕向けたということも度々ありました。

ですから、「自分は部活動で活躍しているから、勉強が出来なくても大丈夫」と思っていた生徒を厳しく戒めたことはありましたね。

原級留置になってしまえば、部活動どころではないということを、親御さんからお子さまへお話をしていただければと思います。

勉学と部活動は相反するものではなく両輪である

生徒によっては、勉学と部活動が相容れない存在であるという見方をしている節があります。

それは勉学が自分の望まない取り組みであるのに対して、部活動は好きで自分から選んだものだからでしょう。

しかし、勉学も部活動も、やるからにはしっかりと充実させていかなければなりません。

基礎をしっかりと身につけ、それを当たり前のようにこなし、それらを組み合わせてより高度な事ができるようにする、しかもそれは急にできるようになるものではなく、地道な取り組みによってしか得られないものであるという点では、勉学も部活動も同じです。

ある意味方向性が同じである勉学と部活動の知識や技術、そして精神面。
とするならば、勉学で培ったものを部活動のパフォーマンスで活かせるし、逆に部活動で学んだことを勉学での工夫などに応用できるのではないでしょうか
勉学で問題の落とし穴に気づいて、それを回避する適切なやり方で解決したという経験を、部活動のプレイで、相手の意表を突くものにして相手を翻弄させることができるでしょう。また逆に、部活動におけるパフォーマンスに関する技術を高めていけたことを受けて、勉学面で粘り強く練習して手が付けられる単元や分野を切り開いていくこともできます。

部活をするなら勉強時間を工夫して作れ

部活動の内容や学校と家の距離や交通機関によって多少異なりますが、部活動をするお子さまの多くは勉強不足になりがちです。その理由は以下のとおりです。

  • そもそも放課後の時間や休みの日を部活動に取られる
  • 単純に帰宅後はきつい
  • 部活動による満足感が起こってしまう
  • 好きなことの後の苦手なことは気が進まない
  • 熱心な部活動の場合、朝登校後に多少練習をするが、朝誰よりも早く登校することと、朝練の疲れで授業に集中できない

部活動をしているお子さまに時間がないというのはだいたい想像がつきますが、それではどうすれば良いでしょうか?
答えは2つあります。

1つ目は「それでも時間を作ること」です。
誰にでも与えられている時間は平等です。
それなら自分で作るしかないです。
移動中の電車の中で単語帳を開く
休み時間に時間が余ったら、復習としてノートにもう一度目を通す
など、やろうと思えば何かできます。

とはいえ、これって社会人にとっても難しいことなのです。

社会人になればやらなければならないことがむしろ増えて難しくなりますね。

とてもよいブログを見つけましたので、読んでみてください。
 ↓ ↓ ↓ ↓
株式会社GOAL-Bブログ「今日も最高の一日に」『「時間を作りたい」忙しいあなたへ。時間の作り方を徹底解説|時間の使い方は命の使い方』
 

2つ目は「とにかく授業に集中すること」です。

なぜなら、勉強で最もわかりやすいのは、学校の先生の授業だからです。ここに力を入れずして、どこで効率の良い学習ができるでしょうか?もう、先生が合う・合わないとか好き・嫌いとか言っている場合ではありません。とにかく部活動をしているお子さまには、そのような事を思うことは厳禁です。

部活動を始めるなら、最後まで通せ

特別な事情がない限り、一度始めた部活動は、最後まで通すことをおすすめします。

それは、通してやって、はじめてそれがお子さまのキャリアになるからです。それがお子さまの自信へとつながり、ちょっとのことでは投げ出さない忍耐強さが身につきます。

そして、このブログは大学受験を意識したものですので、それらしい話をしましょう。

部活動については、「調査書」の「諸活動」の欄に活動内容が書かれます。ここは、1学年・2学年・3学年のそれぞれにおける部活動や生徒会活動、クラス内の役員や担当係などの実績が書かれる欄です。その学年の半分以上は在籍していれば、部活動を行っていたと書けるでしょう。ですから、途中で辞めてしまえば、調査書にそれが現れてしまい、場合によっては大学受験の面接で、そのことが取り上げられるかもしれません。

ペンタ助手

聞かれることはなくても、気づかれることは間違いないですね

ちなみに調査書に書かれる部活動の実績については、都道府県大会以上(ブロック大会・地方大会・全国大会など)での成績が書かれると思って良いでしょう。

まとめ

大学受験を目指す子どもにとって、部活動参加には様々なメリットとデメリットがあることが分かりました。部活動への参加は、学習意欲の向上や集中力・時間管理能力の向上、コミュニケーション能力の伸長など、受験に有利に働く要素が多数あります。

また、最近の統計からも、部活動参加が大学合格率や就職率の向上につながることが示されています。一方で、部活動への参加は勉強時間の減少や学習習慣の乱れ、精神的ストレスの増加など、受験に不利な影響も及ぼします。基礎学力の不足や大学評価の低下、進路選択の制限などにも注意が必要です。

したがって、子どもの状況を丁寧に把握し、部活動と勉強のバランスを適切に保つことが重要です。無理のない範囲で両立を図り、受験に有利に働くよう、親としてしっかりとサポートしていくことが肝心です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次