「大学へは行きたいようだけど、なかなか勉強する素振りも見せないので心配だ」
「勉強しなければ他の人に差をつけられるのではないかとハラハラして子どもを見ている」
「勉強もせずにのんきな子どもの態度を見ているとイライラする」
かつて学生だったとき、一生懸命に取り組んでいた親御さんであればとくに、お子さまがもし大学へ行きたいと言いながら勉強をしていなければ、昔の自分と比べて「これでいいはずがない」「自分の子どもながら呆れる」という思いを強く持たれるでしょう。
また、大学受験の経験をお持ちでない親御さんの場合は、どの程度勉強をするべきであり、子どもにとって勉強量が足りているのかわからないものの、明らかに今の子どもの様子から察するに、勉強しなければならないのではないかと感じておられるところも多いでしょう。
ついつい「勉強しなさい」と強く言ってしまうという親御さんもおられるはずです。けれども、子どもがそれで勉強をし始めるという動きも見られず、諦めがちだという親御さんの悩みは、非常に大きいものであり、ストレスの伴うことではないでしょうか。
その悩みがなくなれば、つまりお子さまが自ら勉強する週間をもつようになれば、家でのお子さまとの接し方も楽になれるはずです。ここでは、大学受験を目指しているお子さまが勉強をしようとしない状態のとき、親御さんとしてお子さまに接する方法を紹介します。
まずはお子さまが勉強しない理由を探ろう
頭ごなしに「どうして勉強しないの?」「勉強しなさい」と言っても、お子さまがすぐに素直に勉強しないケースが大多数でしょう。たしかに子どもへの強いメッセージになるのですが、お子さまの気持ちを変えることはできないものです。お子さまにとってそのメッセージは威圧であり、押し付けのように思われることが多々あります。また、せっかく勉強をしようかと決心した矢先にこの言葉は飛んでくるものです。そうであればやる気を急になくしてしまうというお子さまの声は意外と多数にわたります。
お子さまが勉強をしようとしない理由
親御さんは、お子さまが勉強をしようとしないとき、それがなぜなのかがわからなければ、お子さまにどう向き合うべきか困るでしょう。お子さまが勉強をしない理由にはいくつかの場合がありますので、それをまず紹介します。
勉強に対するモチベーションが低い
勉強をするときには、それなりの動機がある方が行動になっていきやすいでしょう。けれども、何らかの理由でお子さまの学習に対するモチベーションが低い、あるいは下がった状態であることもあります。そのようなときは、勉強に手がつかないと思われます。それは以下のような理由が考えられます。
- 将来のことについての目標が明確でない
- 今の自分の勉強に全く手応えを感じられていない
- 周囲の人と比較をしてしまい、劣等感をもっている
どう勉強すればよいのかわからない
これは、今までお子さまが本格的に学習に取り組んだ経験が少ない場合に起こりやすい状態です。まだ「学習しなければならない」「学習しよう」という意思が垣間見れるので、ちょっとしたコツや方法を見いだせれば動き出します。
- どの勉強法が自分に合っているのかが見つけ出せていない
- そもそも学習をする習慣が身についていない
- 勉強を始めても、集中力が持続できていない
精神的な問題に直面している
勉強をするにも、相当なエネルギーを必要とします。またその成果は、お子さまの心理状態によっても大きく影響することがあります。お子さまに何らかの悩みや問題があるという場合に、学習がうまく進みません。その代表的な理由は以下のとおりです。
- お子さまが受験に対して強いプレッシャーを感じている
- 普段の生活の中でストレスや不安を抱えている
- 睡眠不足や体調不良など、体の調子が良くない
受験生も親御さんも大変だな
親御さんはお子さまを心配に思うことが絶えませんね
お子さまに共感すること
先ほど述べましたように、「なぜ勉強しないの?」といったお子さまを責める言葉や行動を見せれば、お子さまにとって逆効果となります。お子さまからしても、改めて親に言われなくとも、現状が満足いくものではないと思っているはずです。
けれども、いつまでも勉強に対してエンジンがかからないという、好ましくない状態は放置はできません。改善する必要があります。
そのためには、お子さまに寄り添った関わりが最善でしょう。
親御さんが心がけるべき点
あくまでもお子さまが大学受験の大きな試練に立ち向かっていくわけですが、親御さんにはお子さまをサポートすることで、お子さまと一緒に受験戦争を戦っていくこととなります。
お子さまにとって、親御さんが最も大きな影響力をもつ存在であり、頼るべき存在です。親御さんの姿勢や心がけによって、お子さまの結果は大きく異なります。
次に、お子さまが大学受験に向かっていくために、親御さんが持っておくべき心がけについて紹介します。
長期的な視点をもつ
お子さまの学力が十分についていいるかを見るために、定期試験や模擬試験の成績を見ることでしょう。その時に、その成績、つまり点数や偏差値で一喜一憂したり、それですべてを判断しないようにしましょう。
受験はあくまでも長期的な視点が必要です。「木を見て森を見ず」ということがないようにしましょう。
お子さまの「今」だけを見るのではなく、受験をするとき、あるいは大学生になった時のことを想像しながら、お子さまに対しての振る舞いを考えるべきでしょう。
完璧さや成功を求めすぎない
お子さまの大学受験を考えた時に、お子さまもさることながら、親御さんにもプレッシャーはあります。お子さまには大学受験で失敗はしてほしくないと思われるはずです。それゆえにお子さまにうまくいって欲しいという気持ちが強すぎて、お子さまにプレッシャーを与える場合があります。
「大学受験は失敗はできないからね」
「今回の試験はいい点数が出せなかったじゃないの」
など、失敗することを許さないと言わんばかりの言葉をお子さまが聞いたらどうでしょう?
逆に親御さんがお子さまの立場で、たまたまうまくいかなかったと悔やんでいるときに、そのような事を言われたらどう思うでしょう。
お子さまに過剰な精神的な負担を与えることは逆効果です。
親御さん自身が心身ともに健康であること
親御さんはお子さんを支え、見守り、勇気づける立場です。そのように人を導く立場の人は、自分自身が健康である必要があります。余裕がなければ、人を助けることはできません。また、思い込み過ぎて悩むようになると、ネガティブな空気がお子さまに伝わってしまい、よくありません。
まとめ
大学受験を目指しているにも関わらず、勉強になかなか身が入らないお子さまを見ると、親御さんは「このままでいいのか」と不安に思われるでしょう。そのようなときにこそ、お子さまと心を合わせ、理解しようとすることが必要です。
また、長期的な視点でお子さまの取り組みを見守り、その時に必要なポジティブな言葉をかけてあげましょう。それを続けていくうちに、お子さまの行動が変わってくることでしょう。
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