現在、高校生の多くは、大学進学を希望しており、その受験のために日頃からの勉学に励んでいます。大学では高校で学ぶ内容よりもより専門的な内容となり、社会人として通用する専門的な知識や技能を得る場所ととらえている方も多いのではないでしょうか。
そもそも大学とは何なのでしょうか?それについてまず紹介します。
大学とは?
まず、そもそも大学とはどのような所を指すのかについて説明します。
大学には、2つの大きな働きがあります。
1つ目は「学問の専門的な研究をする機関」です。
大学の中には、さまざまな分野の研究所などがありますよね。
そしてもう1つは「学問を専門的に教育する機関」です。
恐らく多くの方がこちらの方と関わることとなります。
学生を集めて、特定の分野の専門知識や技術を習得させる場としての大学ですね。
私たちが一般的にイメージする大学です。
大学の種類
この大学は、設置者によって「国立」「公立」「私立」の3つに分かれます。
設置者は、国立大学は国、公立大学は各都道府県、私立大学は学校法人・企業・個人などで、この違いが大学の持つ雰囲気や教育理念の違いを表します。
2023年4月でのパスナビの調査によると、日本には大学が約800校あり、その内訳は、国立大学82校、公立大学97校、私立大学607校と、私立大学が全体の4分の3を占めています。
出典:Talentize 『大学数・学生数の推移【2022年度版】』
大学は、基本的には4年制で、医学部・歯学部・薬学部は6年制となります。
大学で設定されている分野により、「学部」が設定されていて、さらにそれを細分化した部門として「学科」、さらにそれを細かくした「コース」や「専攻」があります。
入学試験による選考
さて、大学で勉学をしていくためには、大学が実施する入学試験に合格しなければなりません。
主に学科試験や書類審査、面接、小論文などによって選考します。
入試の種類によって、試験の内容が異なります。
- 学科試験
大学入学共通テストおよび各大学が課する特定教科の筆記試験。国公立大学の場合、この両者の得点の合計で合否が決まります。
私立大学の場合は、その大学の筆記試験のみが対象であることが多いですが、最近は大学入学共通テストの得点によって合否を決めるところも増えています。 - 書類審査
主に高校で作成される「調査書」(地域によっては「内申書」ともいいます)の内容によって審査する形態です。
調査書は厳封をして願書と共に送付するため、その中身は受験生さえも見ることができません。
※「あしたさくプロジェクト」では、高校教諭歴25年の所長が、誰も知ることのできない調査書の内容と、その中身がポジティブ要素になるための秘策を別メニューで紹介します。 - 面接
大学側の面接官が、受験者に直接口頭で質問をして、その受け答えから審査をする形態です。
質問をされる頻度の高いポイントを所長が紹介をするコンテンツを紹介します。 - 小論文
大学が提示するテーマについて論述する試験です。
テーマについての知識や関心、主張を展開する思考力や構成力、文章に表していく表現力や語彙力が問われます。
どの入試を受けるにせよ、大学受験を受けようとしているお子さまは、この選考に選ばれるよう、日々努力をしているわけです。
大学と高校の違い
(出典:静岡県立大学 『特別講義「あいのうた短歌教室」を開催』(2019年8月9日))
大学では、高校で学んだことをふまえた、レベルの高い学びを受けられます。
ただ、高校での学習とはかなり異なっています。それについて解説しましょう。
高校は、やや高度な基礎知識を一通りの分野において学んでいきます。
文学通の人も数学を学びますし、機械を作るのが得意な人もいわゆる社会の分野を勉強します。
ですから、高校での学びは、好きな教科も苦手な教科もひとまとめに学ぶというのが前提です。
そして、履修する全ての科目を修得しなければ進級もできない決まりであるところがほとんどです。
ですから、高校生の多くは、モチベーションを上げるのに苦労する教科もじっくりと取り組んでいかなければなりません。
一方、大学の場合は基本的に自分の興味を持ち、専門としたい分野の勉学がほとんどとなります。
ですから、大学では自分の関心の深い分野を徹底的に掘り下げることができるのです。
ですから、苦手教科があるために勉強が嫌いで、高校卒業後も勉強をしたいとは思わないという人も、その事を知らないでそう感じていることも少なくありません。
また、大学での履修は、試験で合格して「単位」を取得できるというシステムの下で行います。
大学の講義(授業のこと)は、学生が自分で組みます。それも高校とは異なる点ですね。
まとめ
大学は高度な学問の研究および教育を行う施設です。
その高度な学問を修めるために、高校生は学力を身につけて大学を目指しています。
大学には国立・公立・私立の3種類があり、一部は6年制ですが、基本は4年制です。
大学に入るためには、そこが定める入学試験を受けて合格することです。
入学試験の方法は、大学の種別や選抜方法によって異なります。
大学での学びは、高校の授業とはかなり異なり、自分の専門をより深めていける魅力があります。
今回はざっくりと紹介しましたが、次回からはこれらをさらに細かく解説をしてまいります。
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